うつになる【ギャップ思考】とは!?~京都心療内科コラム
「ギャップ思考」というものがあります。
これは、どんなときでも「自分がこうなるべき」という理想を描き、それと現在の状況の「ギャップ」にたいして強く反応する思考法です。
もちろん理想を持つことは素晴らしいことです。
しかしこのギャップ思考では、それが「ネガティブな材料」にしか使われていません。
「私は本来、こんな人生を送るはずなのに、今といったら…」
「俺は本当だったらこれだけお金を稼いでいたはずなのに、今の収入は…」
「あの人にフラれなければ幸せな結婚をしていたはずなのに、今の状況は最悪だ…」
そんな風に、常に比較して、悪い意味で「ギャップ」を感じてしまうのです。
ではこんなとき、いったいどうすればいいのでしょうか?
大切なのは、もう一つの思考である「ゲイン思考」に切り替えることです。
GAPではなくGAIN。
文字は似ていますが、内容はまったく違います。
これは自分自身が「ゼロ」だと考え、それに比べて「何を得てきたか(ゲイン)」だけを考える方法です。
たとえば今、少しでもお金を稼いでいるなら
「昔はお金を稼げなかったのに、今はこれだけ稼いでいる!」
フラれたとしても
「今まで恋人にこれだけいい思い出をもらった!」
なんて風に、自分が得たものだけに注目して、ポジティブな気持ちになるのです。
すると前向きな気持ちになれますし、周囲の人もそれを見て幸せになれるので、結果的にどんどん愛されて、人生がうまく回っていきます。
人間、本当は素っ裸の赤ちゃんとして生まれてきています。
何も持っていないのが当然なので、生きて何かを得られるだけで、実はすごい「トク」なのです。
もちろんその説明だけで納得できる人は少ないかもしれません。
ただそのように考えることが、幸せになるために最重要で最短の方法なのです。
ぜひぜひ覚えておいてくださいね。
何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
(完)