ネガティブからポジティブになる方法!京都心療内科コラム
「自分はネガティブな人間です。ポジティブな人間になりたいけど、どうすればいいですか?」
そんな質問をよくいただきます。
ネガティブとポジティブの差はたった一つ、これだけです。
「ネガティブな人は、イヤなことが、永遠に続くと思っています。
でもポジティブな人は、イヤなことが、一過性で終わると思っています」
これだけです。
根本的に脳の構造が違うとか、絶対的に考え方が違う、とかはありません。
そしてポジティブな人は、「イヤなことを認識していない」わけではないのです。
ちゃんと認識しています。
その上で「長く続かない」と思っているのです。
代表的なものとして「人間の感情」があります。
人間の感情には波があり、いっときの感情が永遠に続くとは限りません。
たとえば誰かが「あいつムカつく!」とか思っても、数分後にはその感情を忘れていることもあります。
または「あぁ、お菓子を食べたい!」という欲求が浮かんできても、やはり数分後には消えている、ということもあります。
しかしネガティブな人は、その感情やその状況が「永遠に続く」と感じてしまうのです。
よってネガティブな気持ちになったときに、その思考がどんどん重くなっていき、苦しんでしまうわけです。
牢屋に「一時間だけ入れ」と言われたら、たいていの人は「まぁ、それくらいなら…」と思えます。
しかし「10年間入れ」だったら絶望します。
と言われたら、結構、絶望しますよね。
ネガティブな人がネガティブであるのは、その「長期にわたって続く」という思考ゆえ、なのです。
ですのでもしネガティブな思考が生まれたら、「これは決して続くわけじゃない」と考えてみましょう。
もちろんすぐに思考を変えられるわけではありませんが、何度も暗示のように繰り返せば、気持ちも少しずつ変化していきます。
また何より「ネガティブなことを思い出して落ち込んだ感情」も、同じく「続くわけではない」と考えることです。
今は思い出して沈んでいますが、数分も経てば、他のことを考えている可能性もあります。
であれば、わざわざ全力でその思考に浸って、「いかにも衣服のスソをつかんで離さない…」みたいな感じで、その感情を留める必要はありません。
「どうせすぐに消えてしまうんだ」と思って、別のことをしてみましょう。
「飲み物を飲む」とか「体を動かす」とか「歩いてみる」とか、本当にどんな行動でも構いません。
それによって気持ちがまぎれて、いつのまにかネガティブな感情が抜けていっている可能性もあります。
ぜひぜひお試しください。
このような方法を繰り返すだけで、「ポジティブな人」になる可能性が大です。
何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
(完)